新書「東大留学生ディオンが見たニッポン」は今の日本人の課題が見えてくるの良書でした。(これ映画化もありじゃない?)

これだけ中身の濃い「リアル」日本文化の体験記はなかなかありません。「Youは何しに日本へ」が大好きな私ですが、この本はそのスペシャル版に匹敵する内容です。

日本が大好きなシンガポール留学生(ディオンさん)のワクワク感あふれる留学生活、異文化に関する鋭い感性で感じたこと、シンガポールに帰省したときに感じたこと等々が、「映画の一場面」のように一つ一つ丁寧に描かれていています。他の比較文化書籍とは異なる「リアル文化体験記」となっていて、ちょうど「スパニッシュアパートメント in Tokyo」のような青春時代ストーリー(真面目版)のように感じました。

ディオンさんの天性のグローバル感覚で書かれている本書は最初から最後まで「なるほど!確かに日本人はそうだよなぁ。」の連続なのですが、最後の「おわりに」を読むころには深く感動してしまいました。自分自身も生まれた国を飛び出して異文化に浸ってきたタイプなのでディオンさんの体験談は読んでいて楽しくて仕方ありませんでした。

日本のトップの頭脳が集結する東京大学での学生生活は意外にも普通なんだなぁ。。。などと感じました。また、ディオンさんは「留学に興味のある人はまだ少数」という印象をもっているそうです。シンガポールのような多国籍な文化を持つ国では、留学は何も特別なことではないのですね。

<本書より>

私の身の回りにいる人を見ると、確かに「来学期留学に行ってくる」または「サマープログラムから帰ってきたばかりだよ」と言っている日本人学生や留学生は学内で増えてきています。しかし、その数がまだ足りない。そして日本以外の文化・国・人に興味を持たない日本人の学生がまだ恐ろしいほど多いという意見もあります。

是非日本のトップレベルの学生さん達に世界を見てきてほしい、そしてその経験を日本に帰ってきて「賢く」応用してほしい、などと願っています。

「東大留学生ディオンが見たニッポン」の内容抜粋

「東大留学生ディオンが見たニッポン」の目次

  • 第1章 暮らし始めてビックリ!
  • 第2章 「みんな、中学生?」
  • 第3章 「うわー、日本語上手ですね!」
  • 第4章 必修?の第二外国語
  • 第5章 リバースカルチャーショック
  • 第6章 日本語でしか表せない
  • 第7章 「なんとか会」文化
  • 第8章 タメ口と敬語
  • 第9章 ”You are what you SPEAK.”
  • 第10章 目立たないエリートの謎
  • 第11章 グローバル化に対する意識は?
  • 第12章 文脈を把握していないと…

本書「はじめに」より

この本では、まず、留学生の目から見た日本について経験談にもとづいて話し、次に日本の社会に広く存在している関心関心をもった課題について論じたいと思います。自分とは人種と生活歴の異なる人間が、どんなふうに自分の国を考察しているのか、そして日本の国際化と復活において社会のメンバーの一員である自分がどうやって貢献できるか、というころに興味を持っている方はぜひ、この本をお楽しみください。

硬い!真面目!そんな印象のディオンさん文章ですが、人柄が感じられる心のこもった熱い熱いメッセージが満載です。「東大留学生ディオンが見たニッポン」は、堅苦しくないタッチの『異文化体験ストーリー』や『日本のグローバル化』に興味のある方におすすめです。

次作ではもっと留学生側の生活について書いてほしい!と思いました。いかがでしょうか?

ちなにみディオンさんも読んだであろう辞書よりも大切な本「異文化理解力」もまた読みたくなりました。こちらも「異文化を理解すること=語学学習の忘れてはならない項目」であることを再認識できる良書です。

英語の辞書より大切な本でした!『異文化理解力』はビジネスで英語を使用する人にはマストです!

2016.08.19